婚活ノート。イー・マリッジ代表 山領有紀子のブログ

結婚してからの「家」の問題 ~written by H. Yamaryo Vol.20

私たち夫婦は、今年で結婚26年目になります。

 

その数字だけを見ると、とんでもなく長い年月のように思いますが、実際に自分が経験してみると、月並みな感想ですが、あっという間の時間でした。

 

今回は、あまり婚活とは直接関係ないのですが…、「家」というものについて書いてみたいと思います。お付き合い頂ければ幸いです。

 

 

結婚する時に、意外と重荷に感じる「家の費用」

 

結婚が決まると、家族の顔合わせの段取りや、結婚式や新婚旅行の取り決めといった、なんやかんや、やらなければいけないことが沢山出てきます。

 

ですが、そのなかでも「住む家を決める」というのは、最も現実的な結婚後の生活を具体的にデザインすることなので楽しいことではあるのですが…

 

一人から二人になって、将来的には更に家族が増えていくということが、喜びと共に現実化してくると、その為に必ず必要な「家の費用」というのは結構、重く切実に感じるかもしれません。

 

社宅を利用できるとか、会社から、かなりの家賃補助が支給されるというのであれば、そんなに心配する必要もないのかもしれませんが、それでも、将来的には「家をどうするか?」といった問題は常についてくる懸案事項です。

 

 

私たち夫婦の場合

 

1996年に結婚をした私たちは、当時、私が勤めていた会社には社宅制度というものは無く(妻の方も)、ですので何の迷いもなく(選択肢が無く?)、都内に賃貸マンションを借りて住みました。

 

その時は、結婚という高揚感からか?、深く考えていなかっただけなのか?、「まあ、二人で分担すれば何とかなるだろう…」と安易に、当時の自分たちにとっては身分不相応な10数万円の家に住むことにしました。

 

ですが、1回目の更新が近づいてきた頃には、「どうせなら、自分達の資産として残ったほうが良くない?」といった「賃貸派?持家派?の議論」の、最も安直な結論?に至り…

 

結婚して2年後の1998年の秋、私たちは江戸川区に分譲のマンションを購入することになりました。

 

実際には、月々の支払と、ボーナス時の支払い、固定資産税を合わせると、年間では賃貸と大して変わらない額を払っていたと思います。(まだ住宅ローンの金利が3~4%の時代だったということもあったと思いますが…)

 

 

家(マンション)を購入したものの…

 

引っ越しも無事に終わり、それなりに快適な持ち家ライフを過ごすようになってきた数か月後のある日、私に突然、インドネシア転勤の辞令が下りました。

 

そこから私たち夫婦の流転の人生??が始まります(笑)

 

結局それから10年後に、僅か8カ月しか住むことの無かった、そのマンションは売却することになります。(賃貸に出してはいましたが、最終的な収支は、儲かること無く、とはいえ損をすることもない、びっくりするぐらいのトントンでした)

 

 

その後どうなったかと言うと…

 

日本を離れインドネシアに旅立ち、そこから紆余曲折を経て、2013年にインドから帰ってきた後は、親が持っていた千葉の家を「賃貸」するという形で住むことになりました。
(父の定年後、両親は千葉の外房に移り住んでいました。)

 

親の家なので、最初は「一生、ここに住むことになるかも?」と漠然と考えていましたし、なんだかんだ「ここに住んでいた方が、何かと得かも?」といった打算?もあったのですが…笑

 

ですが、交通が不便なこと、とんでもなく古いこと(冬は激寒、夏は激暑)、メンテナンス費用がかさむこと、私と妻と犬一匹で暮らすには中途半端に広いこと等々、段々と、色々な問題が厳しくなり…

 

なんとか7年頑張ったのですが…

 

「もっと便利で、快適な家に引っ越そうか?」と、この時は安易ではなく、結構切実な思いで、引っ越すことを決断しました。

 

 

今の家に引っ越してきて…

 

当初は購入も考えたのですが、コロナ禍でもありましたし、「まあ、とりあえず…」と住んでみたのが、今の賃貸の家です。

 

今住んでいる家は本当に快適です。2年半住んでいて何の不満もありません。

(特にこれといった手を加えていない築40年近い家に住んでいた者としては、近年の住宅テクノロジーの進歩に感動します。笑)

 

 

私は不動産の専門家でもないですし「賃貸と持ち家のどちらがいいのか?」論争をするつもりは毛頭ありませんが…

 

今は夫婦で、「まあ~、一生、賃貸でもいいかな~」と、そんな話をしたりもします。(笑)

 

 

「賃貸でもいいかな~」と思う理由

 

江戸川区の8カ月しか住まなかったマンションから始まり、そこから20数年、途中12~13年は、家の費用を払わなくていい(会社が払ってくれる)生活をさせてもらいました。

 

普通なら「そろそろ持ち家を…」と思ってもいい(思うべき?)、十二分に熟練の夫婦なのですが…

 

逆に今は「家を持って大丈夫?」といった思いも持つようになりました。

 

理由としては、私たちは、子供がいない夫婦なので、家を残しても意味が無いということがあります。(むしろ、残ったその家はどうなるの?という不安)

 

また、もし子供がいたとしても、都心の一等地ならいいのかもしれませんが、これからは、資産にならない家は、むしろ負債を残すことになってしまうこともあるのでは?と、特に千葉の家を売却した時に、そう感じました。

 

(かなりの苦労の末、結局「えっ?」というぐらいの価格で売却されました。もちろん、ネガティブな方で…笑)

 

 

母が側に住むようになって…

 

10年前に父が亡くなり、外房で一人で暮らしていた母も80歳を超えたということもあって、実は、今年から私たちの側で暮らしています。

 

最初は「同居?」も考えましたが、80歳といっても、お陰様で、まだ全然元気なので…、私たちの家の近くのURに住むことになりました。

 

最初は「URって?」と、私もよく分かっていなかったのですが、保証人が不要で、何歳でも借りられて、収入が無くても家賃の1年分の貯金があれば貸してくれるという「高齢化社会に優しい!」仕組みということを知りました。

 

(決してURの宣伝をしているわけではありません。笑)

 

一般的に「持ち家を持っていなければ!」といった脅迫観念?に駆られる理由としては、「年を取ったら家が借りられない」といった風説があるからではないか?…とも思います。

 

でも、そんなことがないのなら…

 

「何が何でも持ち家を!」と思う必要は、あまり無くなってくるのではないかと…。

 

 

最近、私たち夫婦も「将来は自分達もURに住めばいいじゃん!」と安易に言っています。(笑)

 

(因みに、今のURは昔の公団のイメージとは違って、分譲と見間違うような立派なマンションが沢山あります。)

 

 

長々と書きましたが、まとめに入ります。(すみません!笑)

 

結婚するにあたっての懸案事項の一つになる「家」の問題ですが…

 

 

仮に、ずっと一人で生きていくにしても、家は必要なわけですし…

 

これから人口減少が進んでいく日本で住居費が永遠に上がり続けるというのも考えにくいですし…(むしろ空き家問題の方が深刻なわけで…)

 

年を取っても住めるURのような仕組みもあるわけですし…

 

私たち夫婦の流転人生?のように、世の中も、自分自身も、良い意味で、どうなっていくか、未来は分からないわけですし…

 

 

結婚するにあたって「家をどうするか?」は、少なからず頭をかすめる懸案事項の一つだと思います。

 

ですが、そんなに深く悩まなくても、あまり過度に不安にならなくても、「意外と何とかなる」というのが、今の私たち夫婦の実感です。

 

 

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