婚活ノート。イー・マリッジ代表 山領有紀子のブログ

Go to India! ~written by H. Yamaryo Vol.9

 

「寒い!」

 

それが、インド デリーのファーストインプレッションです。

 

 

こんにちは、イー・マリッジの山領 均(やまりょう ひとし)です。

 

前回までは、シンガポールでの生活について書かせていただきましたが、今回からはインド編です。

 

2011年の1月に、それまで3年間暮らしたシンガポールを離れ、インドのデリーに赴任することになりました。

いくつか、インドの駐在員生活のことについてお話しさせていただければと思います。

お付き合いいただければ幸いです。

 

 

2011年の1月初旬、私たち夫婦はシンガポールのチャンギ空港にいました。

 

私の会社は、海外から海外への異動は、本人は日本に戻らずに、そのまま直接行くという規定があって(謎ですが…)、出国審査は一緒に終えましたが、私はデリーへ、妻は成田へと、出発ゲートは違っていました。

 

1ケ月後には、妻もデリーへ来る予定になっているとはいえ、シンガポール最終日という切なさとも相まって、なんとも言えない寂しさを感じる別れでした。

 

とは言え、デリーに着いたらすぐに、仕事も、新しい生活も待っているという現実を考えると、いつまでもそんな思いに浸っているわけにもいかず、赴任・帰任時だけの特権の、ビジネスクラスのシートを、めいっぱいフラットにして、約5時間のフライトを過ごしました。

 

 

<インド基本情報>

 

首都:デリー

 

人口:私が赴任した2011年時点で12.5億人。2020年代には中国を抜いて世界1位になると言われています。(2021年現在13.7億人ですから、この10年間だけでも、日本一国分の人口に近いぐらい増えているということです)

 

宗教:人口の約8割がヒンドゥー教です。(もちろん世界最大のヒンドゥー教の国です)。それ以外には、イスラム教14%、キリスト教2.3%と続くのですが、2.3%と圧倒的マイノリティーのキリスト教でも人数にすると、3千万人以上もいるということになります。

 

気候:一般的に「暑い!」と思われがちなインドですが、広大な国ですので、地域によって大きく変わってきます。

 

インドの西海岸にある第二の都市ムンバイであれば、年間で最低気温が10℃を下回ることはほとんどありませんが、北部に位置するデリーは、12月、1月の最低気温は一桁になります。

 

ですので、暑い!(熱い!?)と思われがちなインドですが、デリーには普通に「冬」があります。

それも結構寒いです。

 

 

2011年のデリーは、その前後数年間でも、かなり寒い冬でした。(だったそうです)

 

高温多湿のシンガポールから、デリーのインディラガンジー空港に到着したときは、昼間だったので、「空気が乾いてるな」と感じる程度だったのですが、夜になると「寒っ!」と、震えが止まらず。

 

 

少し時間を戻しますと…

 

インディラガンジー空港から直接オフィスに向かい、一通り挨拶を済ませてから、午後からは「家の準備」に取り掛かりました。

 

ひと月ほど前に、事前にデリーに来て、いくつかの物件を下見していて、一応、第一希望のアパートメントに入れることになっていました。

 

(因みにインドネシアではアパートメント、シンガポールではコンドミニアム、再びインドではアパートメントと、いわゆる「マンション」の呼称が国によって変わります)

 

ですが…

家に入ると、「これは工事現場??」と目を疑うような光景が…

 

日本では(シンガポールでも)あまりないと思うのですが、インドのアパートメントは正真正銘の現状渡しでした。

 

とは言え、いくら現状渡しとは言っても、「もう少しなんとかならんのか!」といったレベルで、たぶん本当は白くて綺麗だったであろう大理石の床は、砂が積み重なり、その上を、無数の土足の足跡が残されていて…(家具を運んでくれた人たちや、出入りした人たちの足跡と思われ…)

 

リビングには、工事中に作業していた人が、誰かに呼ばれて、そのまま出て行って、それっきり帰ってこなかったのか?という感じの…

壊れた照明と、それを無理くり取付ようとしたのか?、天井からはがれたコンクリートの破片がボロボロと床に残されていて。

 

「半端ないな、インド!」と…。

 

それが最初のインドの洗礼でした。(笑)

 

 

私たちが住んでいたのは、デリー中心部から車で30分ほどの、ハリアナ州グルガオンという街です。(今はグルグラムと言うそうです)

 

グルガオンは、近年、多くの外資系企業、IT企業を誘致しており、デリーの衛星都市として、シンガポールのようなサイバーシティーを目指して開発されている街です。

 

2011年当時でも、街は高層ビルが立ち並び、インドのイメージとはかなり違った雰囲気がありました。

 

アパートメントも近代的で、シンガポールとは言えないまでも、そこそこオシャレで、立派な感じでした。

外見だけは…(??)

 

決して、中見がダメと言うわけでもないのですが…(笑)、人が住む所というものに対しての、「そもそもの基本的概念がちょっと違うのでは…?」と、そんな風に、当時は感じました。(今は、大分変わったんじゃないか…と思います。思いたい!笑)

 

 

(すみません、話は家に入った時に戻ります)

 

一応スーパーで買ってきたモップを使って、床の汚れを取り除こうと試みるものの、タール砂漠?の砂が広範囲に堆積した汚れが、そう簡単に落ちることも無く。

 

虚しさと、「なんでこんなところに来てしまったのか!」といった、どうしようもない後悔を抱きながらも、「気持ちを切り替えねば!」と、早々にギブアップして、ただ、無駄にだだっ広い300平米近くあるアパートメントの、一部屋のベッドの上だけで、妻が来るまでの1か月間生活することに決めました。

 

(部屋は後に、プロの業者にクリーニングしてもらうことになります)

 

 

ですが、本当の苦行はその後が本番で…

 

夜が寒い!

 

同僚からのアドバイスで、一応、スーパーで毛布のようなものも買ってきたのですが、全く効かず…(常夏のシンガポールから来たばかりで体が馴染んでいなかったのもありますが…)

 

取りあえず、持ってきた服を何枚も重ね着して(それもほとんど夏服)、その上から毛布をぐるぐる巻にきして、震えながら眠ったというのが、私のインド赴任、一日目のことでした。

 

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