婚活ノート。イー・マリッジ代表 山領有紀子のブログ

Indian Curry is the best of the best ! ~written by H. Yamaryo Vol.11

 

前回は、インドでの駐在生活全般について書きましたが、今日は、スバリ、「食」の話について、お話ししてみたいと思います。

お付き合いいただければ幸いです。

 

 

海外駐在を何回かしていると、「海外で暮らすことに対する不安」は徐々に薄まっていくのですが、「食に対する不安」は、常に変わらず付いて回ります。

 

とはいえ、今は世界中どこへ行っても日本食屋さんがありますし、ある程度日本人駐在員がいる国(町)には日本食スーパーもありますので、あまり心配することはないのですが、“前評判”としては、インドはかなり不安な国でした。

 

 

まず宗教的に、文化的に、牛肉、豚肉を食べません。

 

鶏肉はローカルのスーパーや市場で売ってはいますが、6割の人がベジタリアンですので、全体的に「肉に対しての情熱」(?)が低い国に感じられました。

また私たちが住んでいたデリーは、港町のムンバイとは違って、北インドの内陸部にあります。その地理的条件もあって「新鮮な魚」は期待できないイメージです。

 

実際に、現地現物で、そこで暮らして、この目で確認してみると、少なくともインドの人たちの食は「カレー」でした。

それもほぼ3食。

 

カレーと言っても、日本のカレーライスのようなものばかりを食べているわけではなく、ちゃんと栄養のバランスも考えて野菜や豆の料理も沢山あるのですが(ベジタリアンの国ですから、当然ですが…)、そのほとんどすべてが「カレー味」です。

 

“テレビ千鳥”で「カレー粉かけたら何でも旨いんじゃ!」という回がありましたが、まさにその世界です。

 

 

 

ですので、前回のブログで少し触れましたが、インドに暮らす駐在員の多くは定期的に、タイのバンコクや、シンガポールへ「買い出し旅行」に出かけます。

 

バンコクのフジスーパーも、シンガポールの明治屋も心得たもので、「インドなので…」と言うと、買ったものを全て冷凍パッキングしてくれます。

 

それを、インドからそのためだけに持ってきた買い出し専用のスーツケースに入れて、こわごわインディラガンジー空港のカスタムチェックを突破して家に持って帰ってくるまでが、買い出し旅行です。

 

 

私の会社の場合は、駐在員は赴任時に大容量の冷凍庫(上扉タイプの業務用みたいな冷凍庫)を各家庭2台貸与されて、それを買い出ししてきた食材の貯蔵庫として利用していました。

 

少なくとも、私の会社のインド駐在員は、その定期的な買い出し旅行を、インド駐在のルーティンとしており、私たちも、それを疑うことなく最初は遵守していました。

 

ですが、そういったことを7~8カ月続けていたある日、「これって、あるべき姿なのか?」といった疑問が、ふと湧いてきて。

 

 

それは、自然の摂理に反している?とか、もちろんそんな大仰なことから思ったのではなくて、単に「たとえ冷凍でも数ヶ月経過したものは美味しくない」という事実に気づいたというだけのことです(笑)

 

本当の冷凍食品なら、そんなことは無いとは思いますが、元々チルドで売っていたパックのお肉を冷凍してもらうわけですし、インドまで持って帰ってくるときに、多少解けているでしょうから、それをもう一度家で冷凍しても、新鮮さには限界があるのかと。

 

なので、その時を境に、買い出し旅行で大量に食材を買ってくることは止めました。

 

そう公言してしまうと、大手を振って買い出し旅行に行きづらくなるので、それは黙っていましたが、買い出し旅行という「息抜き旅行」にシンガポールやバンコクに行った際には、せいぜい、インドに戻ってからの一日か二日分だけの食材を買ってくるようになりました。

 

 

ですので、その後のインド赴任中は、基本、インドで手に入る食材か、「カレー」を食べていました。

でも、今までの慣例を打ち破って、それをやってみると、呪縛が取れたというか、インド生活のストレスの一つが完全に無くなりました。

 

 

インド駐在あるあるとして「インドに来るとカレーが嫌いになる」というのがあります。

 

日本の国民食ともいえる「カレーライス」ですが、カレーの本場インドに来ると、なぜか嫌いになる人が多くなります。

別に本当にカレーが嫌いになるわけではないと思いますが、「カレーしかない世界」といった強迫観念?から、「それ以外のものを!」といった気持ちが、とんでもなく強くなるのだと思います。

 

 

ですが、その状況を広い心?で受け入れてみると、カレーは素晴らしいです。

日本で暮らしているとカレーライスの次の日は、「もう少しあっさりしたものが…」と思うものですが、インドに暮らしていると、毎日、三食カレーを食べるインドの人の気持ちが良くわかります。

 

ですので、それからは、妻と二人で本場のカレーを食べ歩きました。

有名店はもちろんのこと、運転手さんから教えてもらった、完全ローカルの、今にも倒れそうなバラック小屋のようなお店でも食べました。

 

考えてみれば、長い人生で、たった3~4年のことです。

せっかく縁があって、暮らすことになった国ですので、その食文化にどっぷり浸かってみるのもいいと、改めて思いました。

 

 

「インドネシア、シンガポール、インドの3か国でもう一度暮らしてみたい国は?」と聞かれたら、さすがにインドは無いですが…笑

 

 

ですが、「食」といった点でいえば、間違いなく、ダントツの1位がインドです。

 

 

←前回、ぶっちゃけ、インドって、海外赴任先としてどうなの? ~written by H. Yamaryo Vol.10 は、こちら

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