熟成
思わず、「うわ~、懐かしい~!」と声が出しながら、手に取ったのが…
『サンバル』(=ABCのサンバル)
ご存じない方のために、説明しておきますと、
『サンバル』とは、インドネシアで、ごく一般的に使われている、超有名な辛味調味料のことです。
ナシゴレン(チャーハン)や、ミーゴレン(焼きそば)や、ミーアヤム(チキンヌードル)等々、その他、どんな料理にでも「辛味が欲しい!」と思った時に一振りすれば(正確には、プラスチックの容器のであれば、ムニュっと、ガラスの容器のであればポニョっという感じです)あら不思議!
芳醇な辛さ、アジアンチックな旨味が一気にtambaされて(加わって)、どんな料理も“THE インドネシアの味”に、様変りさせてくれます。
初めてサンバルを口にした時には、「うわ~、辛い…」と、若干引き気味ではあったのですが、それでも、どこのお店にいっても必ずと言っていいほど置いてある“アー・ベー・チェー”(ABC)のサンバルを、なんだかんだ使っているうちに…
「もう、サンバル無しでは生きられない身体になってしまった!(?)」というのが、たぶん、インドネシア暮らしの“あるある”ではないかと…
で、ひと月ほど前、とある輸入品スーパーでABCのサンバルを云十年ぶりに見かけ、喜び勇んで買って帰って、速攻、食べてみたのですが…
「んっ?、なんだか違う?…」「あの時のあの味と違う?!」「自分の味覚が変化してしまったの?」「ABCの味が変わってしまったの?」「それとも、そもそも、こんな味だったの?」と、茫然自失。
結局、はかない青春の夢??と諦め、そのまま放置していたのですが…
先日、昼ごはんにアジア麺的なものを作ってみた際に、ふと思い出して、ダメもとで、振りかけてみたところ、あら不思議!
「これだ!この味だ!これがサンバルだ!」と、大絶叫!?
あの、なんとも言えない独特な辛味と甘み、アジアンチックな芳醇な香り、青春の味??が、戻ってきていました。(やったぁ~!!)
「でも、なんで?」と考えてみると…
インドネシアで食べていた時は、どこのレストランに行っても、「これって、いつから置いてあるんだろう、大丈夫か?…」と、ちょっと不安な気持ちにすらなったものでしたが…(それでも平気で食べてましたが…笑)
ですが、分かりました。確信しました!(?)
サンバルが、いつでもどこでも、常に、“THEインドネシアの味”だったのは、あの常夏の高温多湿の大地で「熟成されたから」だったのだと。
まだまだ、暑い日が続きますが、頑張りましょう!
(尚、サンバルがサンバルらしくなった理由は、あくまでも私見です。笑)