結婚相談所の経済学(成婚時に掛かる費用の考察)
今回は、結婚相談所で活動する場合の「成婚時に掛かる費用」について説明したいと思います。
①入会時に掛かる費用、②月ごとに掛かる費用、③成婚時に掛かる費用の中で、
③の成婚時に掛かる費用の割合が高いことは、結婚相談所の経営にとってあまりメリットはありません。
そもそも成婚料とは何か?
かつて、恋愛結婚よりも「お見合い結婚」の方が多いという時代がありました。1960年代ごろまでの話です。
「お見合い結婚」には必ず「仲人」が介在していました。いかにも「ザ・仲人」という方もいれば「近所の世話好きおばさん」といったような方もいらっしゃったと思います。
一般的に、あまり知られてはいないのですが、結婚の話がまとまれば、日本の慣習として、そういった仲人の方へ「仲人れい(仲人礼)」という、御礼が払われていました。
<仲人れいの内訳>
・御礼
・御車代
・御酒肴料
・手土産
現代の結婚相談所、特に「仲人型」の結婚相談所は、この流れを汲んでおり、
この仲人れいの「御礼」が、「成婚料」という形に変わったものです。
結婚相談所経営にとっての「成婚料」
ですが、結婚相談所にとって「成婚料」は、実はあまりメリットがありません。
なぜなら、あくまでも、「成婚」しなければ頂けないからです。
(あたり前と言えばあたり前なのですが…)
イー・マリッジの料金の例で見てみると、成婚料の割合は総額の約5~6割になります。
10ヵ月活動して成婚した場合の一般的な結婚相談所の費用総額は40~60万円です。
イー・マリッジのように、成婚時に掛かる費用の割合が高い結婚相談所は、もし利用者様が成婚されなければ、いただける金額はその半分以下になってしまいます。
(逆に利用者様からすれば、とてもメリットがある料金体系です)
ですが、入会時、または月ごとに掛かる費用の割合を高くしている、もしくは、成婚料を無料にしている結婚相談所では、極端に言えば、利用者様が成婚されようが、しまいが、結婚相談所の収入に違いがありません。
結婚相談所の存在意義
結婚相談所の存在意義は、利用者の方に成婚していただくことにあります。
それ以外には「無い」と言っても過言ではありません。
特に昔ながらの「仲人」の流れを汲む「仲人型」の結婚相談所では、成婚していただいて初めて「御礼」をいただけるものと考えております。
実際には、現代の結婚相談所はビジネスとしておこなっていますので、連盟登録料、事務所費、通信費、人件費などの経費が、成婚の如何に関わらず発生します。
ですので、その分に関しては入会金、月会費等でいただいています。
ですが、結婚相談所で掛かる費用総額の6割にあたる「成婚料」の部分に関しては、あくまでも、利用者様が成婚して初めて「成功報酬」としていただけるものと考えております。
←前回、「結婚相談所の経済学(月ごとに掛かる費用の考察)」はこちら
次回、「結婚相談所の経済学(相談所の規模についての考察)」はこちら→