多様性の時代
「ダイバーシティ」という言葉を、最近よく耳にします。
元々は、企業が、性別・国籍・年齢を問わず、様々な人材を活用する、といった意味で使われ始めたそうですが、今は広く「多様性を受け入れる社会」といった意味合いでも、捉えられている気がします。
そんな「多様性」の一端を、私自身が感じたのは「シンガポール」に暮らしている時でした。
シンガポールは、人口の7割が、中国系、マレー系、インド系の、それぞれ「〇〇〇シンガポーリアン」と呼ばれるシンガポール人と、3割の外国人から構成されています。
言葉は、事実上の公用語が英語で、ある程度の年齢以下の人は皆話します。
シンガポールの英語は「シングリッシュ」といって、発音が中国語っぽく、英語が得意な人でも最初は聞き取るのが難しかったりします。
慣れてくれば、問題なくなりますし、シンガポール人も、察してくれる人は、その人が分かり易い「英語」で話そうとしてくれます。
そして、英語以外に、中華系なら中国語、マレー系ならマレーシア語、インド系ならタミル語・ヒンディー語を話せる人が多いです。
夫は、近隣の国へ出張に行って、英語があまり話せないお客さんと会うときでも、中華系シンガポーリアン、もしくはマレー系シンガポーリアンの同僚と行けば、だいたいなんとかなると、よく言っていました。
様々な人たちが、ごく自然に、一緒に暮らしている社会、という感じだったのがシンガポールでした。
今は、日本も沢山の外国の方が暮らすようになってきて「違和感」や「抵抗感」といったものが無いという人が、ほんとうに多くなってきたと思います。
ですが、それでも、「自分と違うものを受け入れる」ことは、時として、難しく、勇気が要ることかもしれません。
婚活でも似たようなことがあって…、
自分の好みのタイプ、理想の顔・形でなければ、たとえ趣味や考え方が合いそうでも、絶対に会わない(お見合いしない)、という方も、稀にいらっしゃいます。
生理的に無理!具合が悪くなる!(?)、というなら仕方がないのですが…
でも、もしそこまででないなら、一度、自分の固定概念を捨てて、違うものを受け入れてみれば、また「新たな未来」が広がるのではと、思ったりもします。
「多様性を受け入れる」ということは、頭で考えるのではなく、体感してみることによって、
多様性が多様性でなくなるのかもしれません。
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