婚活ノート。イー・マリッジ代表 山領有紀子のブログ

結婚相談所について理解して頂きたいこと

 

47歳独身、手取り10万……結婚相談所に「断られた」男性の現実 という記事が出ていました。

 

朝日新聞デジタルで昨年7月に配信され、『平成家族』(朝日新聞出版)という本に纏められたエピソードの一つが紹介されたものです。

 

以下内容です(withnewsからの抜粋)

“「あなたのような方を紹介することはできません」北海道で暮らす男性(47)は5年前、結婚相談所に電話をかけた。名前、居住地域、最終学歴、職業、年収、と矢継ぎ早の質問に淡々と答えていると、突然、そう言われ、電話を一方的に切られた。北海道の私立大学に進学し、運送会社に就職。だが、入社後5年ほどで、経営悪化に伴う希望退職制度に応じた。「まだ30歳。新しい職は見つかる」と考えていたが、地元銀行の破綻などの影響で景気は低迷。転職先は見つからず、清掃や警備員のアルバイトでしのぐ暮らしが続いた。これまで恋人がいたことはない。友人に聞かれれば「昔はいた」と答えた。30代後半になると、親類から「まだ相手がみつからない?」。肩身が狭くなっていった。女性へのアプローチに気後れ5年ほど前、アルバイトから契約社員になったのを機に、結婚相談所に電話をかけた。収入はほぼ変わらないが、安定する気がしたからだ。だが、冷たくあしらわれ、登録すらできなかった。今も飲み会に参加しているが、女性の連絡先は聞きづらい。「大学はいいところを出ていないとね」「公務員と結婚したい」と言った女性がいた。「自分は女性が求めるものを持っていないのかも」と感じ、気後れする。昨秋、職場で配置換えがあり、手取り収入が月15万円から10万円に減った。家賃は2万8千円。値引きのシールが貼られるのを待って総菜を買い、冬は室内でも厚着して、「もう我慢できない」と感じるまでストーブをつけない。それでも年金とパートで暮らす70代の両親からの仕送り2万円がないと、生活が立ち行かない。”

 

以上

 

 

まず、お伝えしておきたいことは、結婚相談所として(少なくともイー・マリッジとして)、明確な理由の説明もせず、一方的にお断りさせていただくということは、絶対にありません。

 

必ず「入会条件」について、きちんとした説明をさせていただきます。

 

 

この記事の内容を素直に受け取ると、問題となるのは、この男性の「収入」なのかと思います。

 

入会される方の「収入」の条件は、それぞれの相談所によって違いますが、連盟が定める条件は、「安定した収入があること」というものです。

 

では、この「安定した収入」とは具体的に、いくらぐらいを示すのでしょうか?

 

 

民法には、結婚で生じる責任・義務として「扶養義務」があります。

 

これは、夫婦の一方に収入がない場合、他方は相手を扶養する責任を負うという義務です(民法752条)

ですので「結婚する」ということは、最低二人で生活できるだけの収入が、どちらかに無ければいけない、ということです。

 

この男性は、手取り収入が10万円、両親からの仕送り2万円がないと生活が立ちいかない、とあります。現実的に、結婚して生活していくことはできるのでしょうか…

 

 

この記事の趣旨は「結婚できない」ということよりも「頑張っても報われない社会」ということにスポットを当てたかったのだろう、とは思いますが…

 

全ての人が頑張れば幸せな生活ができる社会、幸せな結婚ができる社会。

そんな社会であるべきと、誰もが望んでいるはずです。

 

 

ただ、この記事のように「結婚できないこと」も一緒くたに、環境や社会のせいにして欲しくない、というのが、私たち結婚に関わる人間として、思うところです。

 

確かに、結婚には、最低限「家族を扶養できる」だけの収入は必要です。

 

ですが、高収入でなければいけない、高学歴でなければいけない、一流企業に勤めていなければいけない、ということとは、まったく違います。

 

結婚できるかどうかは、最後はその人の「人間力」です。

 

そして、その「人間力」は、頑張れば、努力すれば、必ず身につけられものだと思っています。

 

 

結婚できないことを、人のせいにしていませんか?

 

給料が安い。社会が悪い。結婚相談所が悪い。だから結婚できない…、と。

 

 

もう一度、冷静に、前向きに、考えてみて下さい。

 

結婚することは、簡単なことではないかもしれませんが、決して頑張っても報われない、といったものではないと思っています。少なくとも私たちは、そう信じています。

 

すみません。若干熱くなってしまい・・・